高齢者の脳トレやリハビリに!季節を感じる音読プリント
※2025.6.2 記事を少し修正し、唱歌「蛍の光」と、わらべうた「ほたるこい」の歌詞カードを追加しました。
今回は、初夏に見られる「蛍」についての音読プリントを作成しました。
(▶「蛍」の音読プリントをすぐダウンロードしたい方はこちら)
リハビリで使う療法士さん、デイケア・デイサービスで使う介護士さんは、このページの雑学・豆知識で予習してから音読プリントを使っていただくと、話題が広がってより楽しめると思います!「蛍の光」や「ほたるこい」の歌詞カードもダウンロードできます。
- プリントの本文は見やすいフォントの大きな文字で、全ての漢字にふりがなを振ってあります。(ふりがな無しバージョンもあり)
- イラスト付きで、音読しなくても、季節の話題での回想法などに使えます。
- 会話のきっかけになる質問付きです。
さて、今回の音読プリントでは、下記のような文章を使っています。
蛍が飛び交う風景は、初夏ならではの幻想的な光景です。川や田んぼ等の、水がきれいな場所に多く見られます。昔は蛍がもっと身近にいて、捕まえてお家に持ち帰った思い出のある方もいるでしょう。蛍の光は、オスがメスを見つけるための合図です。一匹のオスが光り始めると、他のオスもだんだんと同じリズムで点滅し始めるそうです。神秘的ですね。
蛍に関する雑学いろいろ
この記事では、プリントで紹介した事柄をさらに深堀りしながら、蛍の雑学をお届けします。(▶音読プリントをすぐにダウンロードしたい場合はこちら)
「蛍が飛び交う光景は、初夏ならではの幻想的な光景です。」
日本には約50種類の蛍が生息していますが、特によく知られているのは「ゲンジボタル」と「ヘイケボタル」です。日本の蛍の見ごろは暖かい南の地域から北上します。全国的には5月中旬から8月上旬ごろまでが見頃です。
気象庁では蛍が観察された日を記録していて(生物季節観測値)、自治体や気象会社などが桜前線のような「蛍前線マップ」を作成して発表しています。
🔹 ゲンジボタル
・源氏物語の光源氏にちなんで名付けられたといわれています。(諸説あり)
・体長約1.5cmと大きめで、光が強く明滅するのが特徴。
・きれいな水が流れる川や用水路に生息しています。
・見頃:6月中旬~7月中旬
🔹 ヘイケボタル
・平家物語の平家の落人(おちゅうど)にちなんでいる?(諸説あり)
・体長約1cmとゲンジボタルより小型で、光は少し控えめ。
・池や田んぼのような、流れの穏やかな静かな水辺で暮らしています。
・見頃:6月下旬~8月上旬
「川や田んぼなどの水がきれいな場所に多く見られます。」
ゲンジボタルやヘイケボタルは、幼虫の時期を川や田んぼなど「きれいな水」のある環境で過ごします。幼虫はタニシやカワニナ(小さな巻貝)を食べて成長し、約10ヶ月後にさなぎを経て成虫になります。私たちが目にする「成虫」になってからは、1~2週間ほどしか生きられません。※外国の蛍の幼虫は地中で過ごすものが多いらしく、日本の蛍の幼虫のように水中で過ごすというのは、世界的に見て珍しいようです。
一時期は、環境汚染や水質の変化によって、蛍の数が激減したようですが、最近では、地域によって蛍の保護活動やビオトープの整備が進められ、蛍が戻ってくる場所も増えています。
「昔は蛍がもっと身近にいて・・・」
かつては夏の風物詩として、子どもたちは虫かごや瓶に蛍を入れて楽しんでいました。「昔はよく蛍を捕まえた」「子どもと一緒に見に行った」など、懐かしい思い出話が聞かれるかもしれませんね。

蛍は日本文化にも深く根付き、昔から親しまれてきました。
・平安時代の貴族たちは「蛍狩り」を楽しんでいた。
・万葉集や俳句にも「蛍」を詠んだ歌が多数存在。
・「蛍雪の功(けいせつのこう)」=苦労して勉強することを表す言葉。
・唱歌「蛍の光」=スコットランド民謡のメロディに日本語の歌詞をつけたもの。

「蛍の光は、オスがメスを見つけるための合図です。」
蛍の成虫は、おしりを発光させることで、他の仲間とコミュニケーションをとっています。その一つが、オスがメスを見つけるための「求愛のサイン」です。
夜に、明るく光りながら飛んでいる蛍はほとんどがオスで、メスは草や木の葉にじっと止まって小さな光を出しています。オスとメスで光り方が違うので、オスはメスを探せるんだそうです。
「一匹のオスが光り始めると、他のオスもだんだんと同じリズムで点滅」
さらに興味深いのは、プリントでも触れた「同調発光」という現象です。一匹のオスが光り始めると周りの蛍も同じリズムで点滅し始めるという特徴の蛍がいるそうです。これは、日本のゲンジボタルもそうだとか!また、アメリカや東南アジアでは大量の蛍が同調発光する現象が見られ、観光名所となっている場所もあるそうです。この現象は、生物学的にも非常に興味深い現象として研究されています。
世界の蛍事情
蛍は世界中に約2,000種以上が生息しています。特に熱帯地方には多くの種類が見られます。
まとめ
古くから日本人に愛され、初夏の風物詩として親しまれてきた蛍。蛍の話題は高齢者の方々との会話のきっかけにぴったりです。「昔はどこで蛍を見ましたか?」「蛍を捕まえて遊んだ経験はありますか?」など、思い出話に花を咲かせるきっかけになるでしょう。
「蛍」の音読プリントを無料でダウンロード
◎ぷりんプリントのプリントは全て無料でダウンロードでき、リハビリや脳トレにご活用いただけます。
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